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2021/01/26 08:42 - No.993


第44回 地球環境と長期優良とスケルトン①


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がんばれ!地域の工務店(工務店とエリアマーケティング)
石川 新治

2021/01/26 08:42 - No.993

 
S1200x600 s1200x600 104 %e7%ac%ac2%e3%81%ae%e6%a3%ae 201 305「2050年排出ゼロ」2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロとする目標を、政府は法制化する方針を発表しました。その重点15分野の中に、もちろん住宅も含まれています。住宅において温室効果ガスの排出を抑えると、真っ先にイメージされるのはZEHです。その名の通り「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」ですから、まさに排出ゼロを絵に描いたような住宅です。国はキャンペーンを展開して、ZEHを推進することでしょう。住宅関係者であれば誰でも知っているように、ZEHでは壁や窓の断熱性を高めることで消費エネルギー量を抑え、太陽光発電で充足させます。つまり、ZEHなら一般家庭で実質排出ゼロが実現できます。しかし、今回話題にしようと思っていることは、このテーマではありません。以前に書いた記事でも、住宅を高断熱化することが、現実にどれだかの効能があるかを試算してみました。仕様規定で実現できる省エネルギー等級4より断熱性を高めても、現実的に日本では、自家用車1台分の貢献にも程遠いのです。その上、日本の住まい文化とは違う、片流れ屋根で窓の小さい家ばかりの街並みを残しかねません。コロナですっかり失われてしまっていますが、インバウンドを生み出していた日本の観光資源は「日本の文化」にあるはずです。将来的な資産価値を失うことになると危惧しています。「過ぎたるは及ばざるが如し」で、広く普及する程度の断熱性で十分なのです。その上で、ZEHの実質ゼロと温室効果ガスの実質ゼロでは、どうやら「実質」の捉え方にも差があります。温室効果ガスの実質排出ゼロでは、排出を減らすことと森林などの吸収量を均衡させることで「実質ゼロ」としています。太陽光発電などの自然再生エネルギーの活用は、断熱と同じ排出を減らす取り組みなので、ZEH ..
 
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石川 新治
一社)住まい文化研究会

明治大学工学部建築学科卒業。1981年ミサワホーム株式会社に入社。技術部設計から販社営業を経て、宣伝部マネージャーとして企画広報活動全般を経験。2007年、MISAWAinternational株式会社にて200年住宅「HABITA」を展開する。住宅の工法、技術、営業、マーケティング、商品化、デザイン、広報、住まい文化など、全般に精通。現在、一般社団法人住まい文化研究会代表理事として、機関紙「おうちのはなし」を発行し、全国の地域工務店の活動を支援している。主な著作に、「おうちのはなし」(経済界)、「地震に強い家づくりの教科書」(ダイアプレス)がある。

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