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 - No.1018


第1回 断熱改修のこれから


竹内昌義が語る「これからの断熱」
竹内 昌義

 - No.1018

 
■ なぜ断熱改修が必要か? 断熱改修とは文字どおり、建物の断熱性を向上させて夏の暑さや冬の寒さを改善、冷暖房効果をアップすることで省エネにもつながる、というものです。省エネへの意識の高まり、住宅内の激しい温度差から起こるヒートショックの危険性などが知られるようになったことから、ようやく人々が断熱の大切さに気づきはじめ、断熱改修は昨今ニーズが高まっています。古い建物ほど断熱性は低い。無断熱の家すら存在します。多くの人が、それを当たり前のこととして過ごしているのが現状です。そこで断熱改修。冬の寒さ、夏の暑さが軽減し、さらには光熱費が安くなる。改修コストはそれなりにかかるものの、実感できる効果は高く個々の暮らしにはいいこと尽くしといえます。暮らしの質の向上はとても大切なことです。ただ、その点だけでいえば「寒い・暑いのは我慢できるし、うちには必要ないかな」と思われる人もいるでしょう。いま断熱改修が求められるのには、もっと別の理由があるのです。それは、今世界的に目指している脱炭素社会への転換です。脱炭素社会と断熱改修。どこでリンクするのか分かりにくいかもしれませんので、少し解説していこうと思います。脱炭素社会の実現のため、たとえば日本では「2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」という目標を掲げています。二酸化炭素を出さない。そんなことが可能なのか? どんな不自由な生活になるのだろう?と思ってしまうことでしょう。しかし、これは、現在我々が使っているエネルギー(電気)すべてを二酸化炭素を排出しない「再生可能エネルギー」にすることで、今までと同じ生活を続けていけることがわかっています。再生可能エネルギーへの転換は世界的な流れですが、この10年間、太陽光発電の普及で10%ほど ..
 
竹内 昌義
株式会社 エネルギーまちづくり社

株式会社 エネルギーまちづくり社 代表取締役。東北芸術工科大学 教授。株式会社 みかんぐみ 共同代表。一般社団法人 パッシブハウス・ジャパン 理事。1962年生まれ、神奈川県出身。東京工業大学工学部建築学科卒、同大学院建築学専攻修士修了。東北芸術工科大学教授。ワークステーション一級建築士事務所を経て、1995年長野放送会館設計競技当選を機にみかんぐみ共同設立。2001年より東北芸術工科大学にて教鞭をとる。代表作に山形エコハウス、HOUSE-M他。

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