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2022/02/17 07:30 - No.1143


第9回 デザインを向上させるテクニック➀


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住宅デザイン・テクニック!~地域工務店が売れるための住宅デザイン
石川 新治

2022/02/17 07:30 - No.1143

 
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住宅デザインを語ろうとするのは、とても難しいものです。その難題の住宅デザインについて、書いてみたいと思いました。できれば住宅の担い手である地域工務店の経営を観点にして住宅デザインを考え、工務店にもできるテクニックとしてまとめてみたいと思います。

連載9回目となる今回は、「デザインを向上させるテクニック➀ 」というテーマをお送りします。

※前回記事はこちら(前回テーマ:デザインの基本)


◆住宅デザインにあたえる窓の影響 

ようやくまとめようとしてきた、工務店が売れるための住宅デザイン・テクニックに必要な考え方や基礎的な知識を、8 回にわたって説明してきました。いよいよ、具体的なテクニックの検討です。 

重ねて書いてきたことですが、新しいデザインを生み出そうとしているのではなく、いかに今ある住宅デザインを向上させるかです。

Vol.5「住宅デザインのセンスとは?」では、センスの必要性と、そのセンスを高めるのには、批判的な目が大切であるとしてきました。 

そこで、住宅デザインを学ぶためのスナップ写真を、さまざまな街角から無作為に撮影して、集めてみました。 下記画像を通じても、見えてくるものがあるのではないでしょうか。

あえてここでは、センスを鍛えるためにも批判的な目で見ていただければと思います。


デザインするのは、ファサードだけではありません。こうして多くの目にさらされています。 

デザインを考えさせてくれるのは、新築であっても既存であっても同じです。

住宅デザインに、屋根形状と窓が大きく影響していることが良くわかります。

中には、デザイナーやデザインシステムを感じさせる事例もあります。
あえて批判的に見なければ、うまくデザインされているように見える家も少なくありません。

これらの住宅が設計された時には、立面図が描かれていたはずです。
その時に、住宅デザインへの意識があれば、もう少し検討する余地もあったはずです。

立面図を見て仕方がないと考えることが、センスを失うことになります。

これらのビジュアルの中に見えるのは、小窓の難しさです。

小窓のデザインを整理することには、これまで解説してきた理論を活かすことができます。


◆小窓のデザイン・テクニック 

サッシが配置されれば、壁との境である、上下左右の枠線が見えることになります。さらにサッシが並べば、それぞれの枠線から延長された線との関係が生まれます。これらの枠線が、錯綜している状態が、上記の事例にはたくさん見えると思います。 

デザインしていることの基本は、こうした延長線を含めた線を、極力減らすことです。

 
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石川 新治
一社)住まい文化研究会

明治大学工学部建築学科卒業。1981年ミサワホーム株式会社に入社。技術部設計から販社営業を経て、宣伝部マネージャーとして企画広報活動全般を経験。2007年、MISAWAinternational株式会社にて200年住宅「HABITA」を展開する。住宅の工法、技術、営業、マーケティング、商品化、デザイン、広報、住まい文化など、全般に精通。現在、一般社団法人住まい文化研究会代表理事として、機関紙「おうちのはなし」を発行し、全国の地域工務店の活動を支援している。主な著作に、「おうちのはなし」(経済界)、「地震に強い家づくりの教科書」(ダイアプレス)がある。

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