集客どうする? SNSどうする? ホームページどうする? 商談どうする? カタログどうする? 商品どうする? 構造どうする? 現場どうする? クレームどうする? 紹介どうする?
こんな迷いを持っている工務店さんは多いと思います。そして、その答えを教えてくれるコンサルタントの先生も大勢います。もちろん、そのアドバイスも的確で役立つことでしょう。
でも、たった2つのマーケティング理論を知れば、自分で考えることができるようになり、道筋を見つけて迷わなくなります。
その2つの理論とは、多くの動物に共通して組み込まれている脳内の「情動システム」と、おそらく誰もが一度は聞いたことがある「ランチェスター戦略」です。情動を使って顧客の心理を知リ、ランチェスターの方程式から導かれる法則を駆使して、売れる工務店になるためのマーケティング入門です。
◆4つの「情動」
売れる工務店としての活動を分析するために、動物や人間の本能にある「情動」という心の動きの概念をつかんでいただけるようお話を進めてきました。その「情動」は十人十色といわれるような、移ろいやすい「感情」とは違い、すべての動物に共通しているものであることもご理解いただけたと思います。
この「情動」について、さらに細分割して顧客心理をつかみたいと思いますが、その区分については、参考にしてきた図書『動物が幸せを感じるとき』(テンプル・グランディン著 NHK出版 中尾ゆかり訳 2009年)に習いましょう。
同著では、以下の4つに分けて話が進められます。また同時に、単なる「情動」ではなく、脳内システムという意味で「情動システム」という言葉を使い、さらに分割した4つの「情動」にも「システム」がつけられています。
重ねての話ですが、これを書いている私にも、そして読んでいる皆さんにも、全員にこの4つの「情動システム」が常に働いています。
ペットとして飼われている犬や猫、家畜として育てられている牛や馬、さらには小さな脳しか持たない昆虫であっても、この4つの「情動システム」が脳内で働いていて、さまざまな行動の原点となっています。それどころか、この4つの「情動システム」の働き方の差によって、動物によって行動パターンが変わるだけではなく、それぞれの動物の体型の差を説明できるといいます。
さらに詳しい心理学の本を紐解けば、この4つの「情動システム」以外にも情動らしき心の動きはあるとされているようですが、これもまた、私たちは心理学を専攻しようとしているわけではなく、工務店が売れるための顧客心理のマーケティングへのヒントを得ようとしているものですから不問としておきましょう。
同じ心の動きである「感情」では、「喜・怒・哀・楽」と書かれること多いので、4つ位がちょうど良さそうです。それにしても、「怒」という共通項もあって、ここでもやはり「感情」と「情動」の区別がつきにくいところがあります。それでも、あらためて、この4つ「情動システム」の概念について認識を共有しておきたいと思います。
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