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2018/10/02 10:44 - No.286


第7回 高性能住宅の達人に聞く③ 窓のアプローチ


北海道の高性能住宅を探る
大菅 力

2018/10/02 10:44 - No.286

 
西方里見(にしかたさとみ)氏  西方設計1951年秋田県能代市生まれ。1975年室蘭工業大学建築工学科卒後、1975年青野環境設計研究所を経て、1981年西方設計工房開所。1993年西方設計に組織変更。2004年地域の設計組合「設計チーム木」を結成(代表理事)。1980年代より今日に至るまで高性能住宅を一貫して追求。建築物理に根差した妥協のない設計は追随を許さない。地元の秋田のみならず、北海道から西日本まで幅広いエリアで設計を行う西方里見氏。前回の暖冷房に続いて、今回は窓について話を聞いた。ー最近、温暖地でも樹脂窓が少しずつ普及するなど、窓の性能が高まりつつあるようです西方 特にガラスはよくなりました。ただし、北東北だと樹脂サッシでも真冬に相対湿度が50%くらいになると枠部分で薄っすらと結露しますー高断熱住宅は乾燥が課題だと言われできましたが、最近の住宅は湿度が高まってきているのですね西方 全熱交換換気システムの採用が増えているためです。全熱交換換気システムだと冬場で相対湿度が45~50%程度になります。寒冷地ではフレームの性能をさらに強化する必要があります。ー樹脂(PVC)単体では断熱強化に限界があります。西方 PVCの性質上、熱貫流率を1.2W/m2・K以下にするのは難しい。それ以上の性能に高めるのは、障子の隙間に発泡ウレタンなどを充填することになります。ー木製サッシという選択肢もありますね。西方 木製サッシは継続的なメンテナンスを前提とした製品で、手入れを怠ると開閉に支障をきたす場合もあります。価格も高額なので一般的な建て主には勧めづらいのが現状です。木製サッシにアルゴンガス入りLOW-Eトリプルガラスを組み合わせた窓。サンルームに採用(大宮堀の内の家)ーサッシの高断熱化 ..
 
大菅 力
フリーランス

1967年東京生まれ。早稲田大学第二文学部中退後、木材業界雑誌の出版社を経て1994年株式会社建築知識(現 株式会社エクスナレッジ)入社。月刊「建築知識」、季刊「iA」などの建築、インテリア専門誌の編集長を務める。2010年退社。 現在フリーランスとして、季刊「リノベーションジャーナル」(新建新聞社刊)の編集長を務める。主な著作に「リフォーム 見積り+工事管理マニュアル」(建築資料研究社)、「世界で一番やさしい仕上材(内装編)」(エクスナレッジ)、「心地よい住まいの間取りがわかる本」(エクスナレッジ)などがある。

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