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 - No.849


第43回 コロナウィルスから学ぶ工務店戦略 ──アズ・コロナで考える工務店の生き残り方


がんばれ!地域の工務店(工務店とエリアマーケティング)
石川 新治

 - No.849

 
COVIDー19このコロナ感染による自粛期間、自宅近隣の住宅建設現場は、職人が入って作業を進めていました。大手のゼネコンは建設現場も自粛しましたが、地域工務店では動いているようです。でも、私は不審には思いません。住宅建設現場は、家族のような徒弟の仲が、開放的な場所で行なっているものです。ゼネコンの現場のように、職人を集めたり、飯場を抱えたりしている建設業とは違います。その上、無駄話をしていては、作業は進みません。いわば現場もホームワークの一環であり、仕事を止めてはいないのです。それだけに、世界的なパンデミックになっている状況から、地域工務店はちょっと遠いのかなとも思いました。もちろん、中国の工場が止まることで、資材の搬入がままならないなど、影響がまったく無いわけでもありません。それにしても、1~2ヶ月間経済が止まると、多くの事業が継続できないことを思い知らされました。想像している以上に、現代の経済は自転車操業的であったということです。そして、その経済の中に、家を建てる人がいました。その意味では、工務店や住宅業界が大きな影響を受けるのは、これからです。経済への打撃は、第2次世界大戦以来最大だという声も聞かれます。パンデミックによって傷ついた経済が、家を建てる人を減少させることは間違いないでしょう。たとえば1929年の大恐慌では、アメリカの住宅着工は前年100万戸程あったものが、9万戸まで激減します。10分の1以下です。そこまでの事態には至らないにしても、とにかく住宅受注が減ることは必至のことです。ようやく非常事態宣言も緩和され、元の経済への回帰が始まります。あらためて、アフター・コロナを考えなければなりません。STAY at HOME. . .コロナ禍の中では、医療従事者・関係者 ..
 
石川 新治
一社)住まい文化研究会

明治大学工学部建築学科卒業。1981年ミサワホーム株式会社に入社。技術部設計から販社営業を経て、宣伝部マネージャーとして企画広報活動全般を経験。2007年、MISAWAinternational株式会社にて200年住宅「HABITA」を展開する。住宅の工法、技術、営業、マーケティング、商品化、デザイン、広報、住まい文化など、全般に精通。現在、一般社団法人住まい文化研究会代表理事として、機関紙「おうちのはなし」を発行し、全国の地域工務店の活動を支援している。主な著作に、「おうちのはなし」(経済界)、「地震に強い家づくりの教科書」(ダイアプレス)がある。

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