インスペクターは検査でどこを見るのか?何を指摘するのか?を解説していきます。現場での指摘事項が多く、特にその後発覚してしまったら大問題になるようなことは日頃から注意喚起が必要です。今回は、基礎完成検査で数多く見かける欠陥指摘です。1:天端レベルの精度現在は、天端レベラーを施工して基礎天端の水平をだしている工務店さんが多いですが、レベラーの精度が問題になるケースが多いです。見た目で水平がとれていないかな??と思うのは下記のような写真の現場です。レベラーの撹拌が不十分な様子レベラーの厚みが薄い、または厚い時も、一般的には精度が悪い結果が出ます。レベラーは厚み10mm施工が目安ですので、コンクリートの打設レベルやレベラー施工前のコンクリート均しも品質管理面では重要です。現場で上記のような施工状況をみると、天端の水平精度が悪いことが多いです。2:コンクリート仕上げ状況コンクリート表面の仕上げ状態が良くない場合には、品質面での問題は当然のことですが建て主からのクレームにも直結します。ぱっと見での施工不良は、その後の仕事の進め方にも影響しますので、注意を要します。次の写真は指摘の多い、コールドジョイントやジャンカです。適切な補修を実施すれば全く問題ないのですが、後手を踏んでしまうと大きなクレームに発展してしまう可能性が高いです。また、現在はインターネットなどで、様々な情報が入手可能です。下の写真は、気泡が多いですが、ジャンカとは呼べない状況です。しかしながら、建て主は「ジャンカがひどい」というクレームを工務店に申し送りをしていました。特に玄関周りや道路から見た正面など、目につきそうな箇所の気泡や軽微な欠けでも、先に補修をしておくことをお薦めします。3:アンカーボルトの出寸法次の工程への影響 ..
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1998年
日本大学理工学部海洋建築工学科卒業
大手ハウスメーカー入社 工事課配属
後輩指導とともに約350棟の施工管理に携わる。その後、スタッフ部門にて施工革新による生産向上業務、作業標準マニュアルの策定を経て退社。
2007年
設計事務所・工務店設立
自身にて注文住宅の設計、施工を請負意外に、各ハウスメーカーの軽量鉄骨ALC工法を始め、重量鉄骨、戸建て分譲の木造SE構法木造2*4工法、他木造軸組み工法の住宅現場を施工管理。
10年で管理した現場は新築、リフォームを合わせて、およそ500棟に及び多数の職人指導の実績経験がある。
2013年
住まいと土地の総合相談センター、副代表に就任
インスペクター以外にもコンストラクションマネージメント業務にも従事。
現在は、建築トラブルを抱えるクライアント複数の相談に乗る。