インスペクターが考える民法改正【その7】です(前回記事はこちら)今回も重大不具合(構造)に直結する検査フィードバックのお話です。検査タイミングは上棟検査、金物本締めが該当します。上棟検査では、何と言っても「耐力壁の施工不適」の指摘が目立ちます。写真は某ハウスメーカーのものです。写真の現場はツーバイでしたので、耐力壁端部の釘ピッチは通常@100mmですが、間隔がとんでいるのがわかります。完成引渡し前の竣工検査を第三者インスペクション介入しましたが、他も怪しいということで、出来上がった壁を一部解体すると・・ほかの箇所でも多数、釘施工違反が発覚し、内外装ともに大きな是正工事が実施された案件です。次に指摘が多いのは、「金物施工不適」です。設置忘れなどは言い訳が効かないですが、ボルト・ナットの関係性(締め忘れ、ゆるみ、ねじ山不足)などはかなりの確率で目にします。告示違反の重大不具合なので、きちんとした施工が特に求められますね。民法改定後、問題になりそうな指摘としては、「設計図書指定の寸法不足」が挙げられます。写真は筋かいですが、90mm必要な材幅が87mmしかありません。1分(3mm)足りないという材加工を稀に見ますが、契約違反と言われかねませんので、プレカット業者さんともきちんと約束事をしておくことをお勧めします。なお、すでに済んでいるは思いますが、民法改定で業者間の契約書のまき直しが、まだであれば、至急実施されることを付言します。これら3点の指摘は、特に注意が必要です。次回は、同じように注意しなければならない「防水」のうち、サッシ周りと外壁通気の指摘例を解説します。A-PLUGは工務店様・リフォーム店様などの
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