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2020/09/11 07:54 - No.869


第10回 外皮について(2)


省エネのキホン
堤 太郎

2020/09/11 07:54 - No.869

 
さて、前回から「外皮について」というテーマで、住宅に求められる断熱性能をはじめとした、建物躯体そのものについて、「省エネのキホン」的考察を進めておりますが、今回は断熱材についての初回です。■断熱材は何を使えばよいの?この時代、あえて、そのような問いをするか?というツッコミが入りそうですね(笑)。「高気密高断熱住宅」という言葉(仕様)が認知され始めた時代(もう17、8年以上前?)には、真面目な内容として議論されていた記憶があります。ただし今でも「断熱材はこういう機能が無いとダメ!」とか「いつもこれ使っているけど、大丈夫かな?」というような意見は多く耳にしますので、断熱材そのものに関しての悩みは尽きない、ということが言えると思います。まずは断熱材を施工する建物躯体についても一応確認しておきましょう。政府統計の建築着工統計調査「住宅着工統計」(2019年度)から、着工新設住宅を構造別で見ると、全新築住宅(専用、併用、その他の総数で883,687戸)の中でも、「鉄筋コンクリート造:230,404戸・26.1%」や「鉄骨造:134,369戸・15.2%」を大きく引き離して、「木造:513,582戸・58.1%」が一番多いことが分かります。ですので戸建住宅として検討するのに、身近な木造住宅を中心として考えてみましょう(皆さんの物件も木造がほとんどですよね?)。その木造住宅の断熱施工ですが、大きく分けて「充填(じゅうてん)断熱」と「外張(そとばり)断熱」の2種類に区別されるのはご存知の通りですが、これらは今までの、現行省エネ基準(温暖地の断熱等級4)相当あたりの断熱レベルから想定された設定ですので、それ以上に断熱性能を向上したい場合は断熱施工が追いつかなくなる可能性があります。具体的には、充 ..
 
堤 太郎
一般社団法人 みんなの住宅研究所

一般社団法人 みんなの住宅研究所 代表理事/株式会社 M's構造設計所属。一級建築士、CASBEE戸建評価員、BISほか。1966年奈良県生まれ。1990年摂南大学工学部建築学科卒業。関西商圏のビルダーに27年勤務し、主に2x4工法(枠組壁工法)の戸建住宅設計に携わる。2013年にドイツのフライブルクをはじめとした各地の研究機関・企業等をツアー視察した後、ATC輸入住宅促進センター(大阪市)主催の省エネ住宅セミナーにて、企画のアドバイスやパネルディスカッションのコーディネーターとして複数参加。2018年にM’s構造設計に参加、「構造塾」講師や「省エネ塾」の主催、個別コンサルタント等を行っている。

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