こちらのシリーズでは、通常は目で見ることが出来ない空気や風の流れをシミュレーションで可視化した動画で換気の工夫による換気量の違いの効果(第1回)、どのようにしたらお客様に換気効果の高い住まいを提案できるか(第2回)などをご案内してきました。今回はさらに、通風解析で広がる提案の事例について、ご紹介したいと思います。■ 換気と通風の違いまず、換気と通風の違いについて説明します。換気は新鮮な空気を室内に入れて汚染物質やにおいを除去する目的で行うのに対し、通風は涼しい風にあたることで体感温度を下げて快適感を得ることを目的に行います。コロナ禍の現在はすばやく換気するために窓を開けることが推奨されていますが、もともとは家の中に風を通して涼を得るために窓を開ける行為をしてきました。風がどちらから吹いてくるのか、家のどこに窓やドアがあれば良いのか、どのくらいの大きさの窓が良いのか、家が建て込んでいる時にはどんな窓を選んだら良いのか、といった情報を前もって知っておくことが大切です。これらは通風性の良い住宅を建てる時のポイントになりますので、YKK APで提案している事例をいくつかご紹介します。■ 分譲地の通風解析
風通しの良い分譲地を整備するためには、地区に吹込む風を上手に取り入れることが大切です。しかし、風の流れは時々刻々変動しています。また、周辺の建物や地形・道路の影響も受けるため、勘や経験だけで風の流れを把握することは難しいです。YKK APでは、該当地域の気象データから年間の風向を分析し、風配図を作成することで通風に良い季節の風がどこから吹くのか一目で分かるようにしています。また、時刻別の風の出現頻度を調べることで、一日のうちでどの時間帯が通風に適しているのかも知ることができます。そし ..
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