(こちらの連載は新建ハウジング発行「だん8号」からの転載です)──2年前にご自宅の断熱リノベを経験されたんですよね。 購入後20年が経過したマンションをフルリノベしました。2018年10月に工事が完了し、これまで夏と冬を2回ずつ経験したので、リノベの効果、住み心地の変化についてもよく理解できました。 といってもリノベ前は「断熱リノベ」について詳しかったわけではありません。ただ、海外での留学生活や旅行経験をとおして、日本よりはるかに寒い欧米の家が玄関を開けた瞬間から暖かいこと、氷点下になる真冬でも室内で厚着をする人などいないことは知っていました。 だから屋内でフリースの上着やモコモコ毛布が必要な日本の住環境って、ちょっとおかしいのでは?と感じていたんです。 ヨーロッパの寒い地域の窓を見ると、窓枠(サッシ)は木または樹脂素材で、アルミサッシなんて見たことがありません。ガラスも2枚になっていることがほとんど。日本の家は冬、窓のそばがすごく冷えるので、窓周りに日本と海外の家の違いがあるんじゃないかと疑っていたんです。 だから効果に確信はなかったけど、リノベの際「二重窓」と「壁の断熱」は最優先工事だとリノベ会社に伝えました。結果、計5カ所の窓すべてに内窓を付けて二重窓にし、壁内に発泡ウレタン35㎜を吹付ける「断熱リノベ」を行いました。──ちきりんさんがリノベ時に指名したという「二重窓」ですが、一般的にはまだまだ知られていません。 たしかに「二重窓」と「ペアガラス」を混同されている方もいらっしゃいますね。「二重窓」とは、既存の窓の室内側にもう1つ窓(内窓)を取り付けて断熱性や防音性を上げるもので、ガラスだけでなくサッシも新旧合わせて2つになります。一方、「ペアガラス」は、2枚のガラスの間 ..
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