インスペクターが考える民法改正【その9】です(前回記事はこちら)コロナ禍の最中、静かな年末年始をお過ごしだった事と思います。本年も、少しでも参考になるよう寄稿していきたいと思います。今回は断熱検査フィードバックのお話です。昨今の住宅は、「高耐震」「省エネ」がキーワードになっており、集客フレーズとして「高断熱」を謳っている工務店さんが多いと思います。それはすなわち、お客様にとって住宅建築のテーマだったりするわけですから、特に断熱の施工不良などが発覚すると相応の労力が必要になってきます。こじれた場合には、契約不適合で解除要求をされることもありますので、特に注意が必要だと感じています。ハウスメーカーでは、断熱材は主に2種類の断熱材を採用しています。繊維系の充填工法か、ボード状の断熱材仕様ですね。契約不適合に直結するのは、断熱材の仕様です。最近は少なくなった事例ですが、図面では16K指定にもかかわらず現場で施工されているものが10Kであったり、厚みが不足しているという事例は致命的だと考えてください。施工のポイントは、断熱材を隙間なく施工する・防湿層を連続させるという2つが重要です。繊維系の場合、コンセント周りの施工状況は指摘が多い部位です。また天井断熱の際には、どうしても吊り木が邪魔になり隙間が散見される現場が多数あります。断熱材メーカー各社が出している施工マニュアルを熟読し、施工の見直しを推奨します。防湿層の連続性については耳出しなど、基本的な内容から見直しが必要です。特に、耳を出さずに断熱材を充填すると、部材際の断熱材厚みは減じることになってしまいますので注意が必要です。実際に赤外線カメラで見ても、断熱材の厚みが少ない為にスタッド脇(現場はツーバイ)温度変化が確認できます。当センタ ..A-PLUGは工務店様・リフォーム店様などの
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