(こちらの記事は「弁護士法人匠総合法律事務所ニュースレター」からの転載です)カスタマーハラスメントから従業員を守る(弁護士法人匠総合法律事務所 代表社員弁護士 秋野 卓生)1 免疫力のためにストレスをなくす 新型コロナウイルス感染症拡大から従業員を守る 事の重要性と共に、従業員の免疫力を低下させる「ス トレスをなくす努力」も必要です。4月19日のNHKニュースで「新型コロナウイル スに感染した時、私たちを守る役割をするのが免疫で す。専門家は睡眠や栄養などをきちんととり、それぞ れの免疫の力を高めてほしいと話しています。」とい う報道がなされていました。 この免疫力を低下させないために、過度なストレ スを抱え込まないことも重要となります。 通常のクレームではなく、度を越えた過剰・不当 な苦情を企業に対して行う悪質クレーマーの行為はカ スタマーハラスメントと呼ばれます。労働施策総合推進法の改正(2020年施行)では、 企業にはパワハラ防止義務に加えて消費者対応業務へ の従業者に対する配慮義務も規定されました。カスタマーハラスメントから従業員を守るための 対策を講じることも安全配慮義務として求められるの です。2 厚生労働省指針と対応 厚生労働省が定めた「事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」(令和2年1月15日 厚生労働省告示第五号)においても、カスハラが取り上げられ、「望ましい取組」としてではありますが、顧客等からの著しい迷惑行為(暴行、脅迫、ひどい暴言、著しく不当な要求等)により、その雇用する労働者が就業環境を害されることのないよう、雇用管理上の配慮として、 A 相談に応じ、適切に対応するために必要な体制 ..
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