引き続き「外皮について」というテーマで「省エネのキホン」的考察を進めたいと思います。外皮熱貫流率の計算に関連する内容については今回で一旦、終了です。
■省エネ基準による評価方法
前回は、外壁の構成を想定して、実際に熱貫流率Uを計算してみましたが、その方法は「標準計算ルート(詳細計算法)」に基づくものでした。
「標準(計算)」があるということは、それ以外もある?
その通りです。
現在、国土交通省からは「建築物省エネ法の戸建住宅の評価方法」として
1. 標準計算ルート
2. 簡易計算ルート
3. モデル住宅法
4. 仕様ルート
という4種類の方法が示されています。
1と2ではパソコン等でExcelによる何らかの計算をするが、2では外皮面積(部位毎の面積・長さ)は計算せずに固定値を使用。3と4も外皮面積は計算しないが、4では計算する方法もあり。
部位毎の外皮性能については、1と2は各部材の熱伝導率等により計算するが、3ではカタログ等からの数値の転記で可能、4は仕様基準への適合確認のみ。
1、2、3ではUA値やηAC値を求めた上で、一次エネルギー消費量を算出して省エネ基準の適合可否を判断するが、WEBプログラムを利用するのは1と2だけで、3はシートで手書きの計算、4は仕様基準への適合確認、、、、、
正直に申し上げますと、
「ややこしいわ!」
の一言です。
最低限である省エネ基準への適否を取り沙汰するのに、こんなに種類があるのはいかがなものでしょうか。
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