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2024/01/29 17:00 - No.1374


第33回 設備編「番外編:能登半島地震を受けて」


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省エネのキホン
堤 太郎

2024/01/29 17:00 - No.1374

 
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今回は2024年最初の連載原稿ということで、1月1日に起きた「能登半島地震」を踏まえた内容を、番外編ということでお届けいたします。

(亡くなられた方々のご冥福を、行方不明の方々が一刻も早く見つかりますことを、心よりお祈りします。また、被災された方々、ご家族、関係者の方々には心よりお見舞い申し上げます)


■あらゆる被害が含まれる「令和6年能登半島地震」

皆さまご承知の通り、2024/1/1の16:10、石川県能登半島を震源とした、
・マグニチュード7.6
・最大震度7
・5メートルの大津波警報発出
・地殻変動最大3m
という規模の地震が起き、石川県、新潟県、富山県、福井など広範囲なエリアで被害が出ました。
被害の実態は日々報道されていますが、石川県だけでも少なくとも3万棟を超える住宅被害が出ており、いまだに全貌は分かりません。
(出典:「令和6年能登半島地震に係る被害状況等について 」非常災害対策本部)

今後の調査も進めば、さらに詳細な被害状況も判明するでしょうが、1月25日現在までに入手できた情報から語ることをご容赦ください。

まず今回の震災の特徴として、
・耐震性能の低い木造住宅の倒壊
・火災
・液状化被害
・土砂崩れ、地割れ
・津波被害
と、あらゆる種類の被害が見受けられます。

もはや建物自体の耐震性能にとどまらず、常に災害対策を視野に入れた取り組みが必要なフェーズにあると思われます。

新耐震基準も含む住宅の倒壊状況や液状化のメカニズムについては、私の所属する(株)M’s構造設計の代表:佐藤により、YouTubeチャンネル「構造塾」木造住宅の耐震性能を本気で考える!にて解説しておりますので、ご参照ください。

私が視聴したテレビ報道でも、たとえば石川県内灘町の事例(新潟県の広範囲な被害は弊社:佐藤が直接確認しました)、大地震によって起こる大規模な液状化からの「側方流動」による被害の凄まじさが紹介されました。
液状化層が上部の建物ごと動いたり、道路が隆起・陥没し、元の街並みからはほど遠い光景となっています。

今までは建物、敷地単体での液状化対策が語られるのがほとんどでしたが、側方流動が起きるような震災エリアでは、

 
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堤 太郎
一般社団法人 みんなの住宅研究所

一般社団法人 みんなの住宅研究所 代表理事/株式会社 M's構造設計所属。一級建築士、CASBEE戸建評価員、BISほか。1966年奈良県生まれ。1990年摂南大学工学部建築学科卒業。関西商圏のビルダーに27年勤務し、主に2x4工法(枠組壁工法)の戸建住宅設計に携わる。2013年にドイツのフライブルクをはじめとした各地の研究機関・企業等をツアー視察した後、ATC輸入住宅促進センター(大阪市)主催の省エネ住宅セミナーにて、企画のアドバイスやパネルディスカッションのコーディネーターとして複数参加。2018年にM’s構造設計に参加、「構造塾」講師や「省エネ塾」の主催、個別コンサルタント等を行っている。

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