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2024/04/03 16:00 - No.1387


第34回 設備編「エアコンについて(4)」


省エネのキホン
堤 太郎

2024/04/03 16:00 - No.1387

 


引き続き「設備」をテーマとして「省エネのキホン」的考察を進めます。
今回もエアコンを取り上げます。

■床下エアコンがお好きですか?

まるでウィスキーのCMのようなフレーズですね(笑)。

ここ数年、お会いする工務店やビルダーの方と暖冷房に関してお話していると、当たり前のように「ウチは床下エアコンです!」という会社が増えている印象が強いです。
断熱・気密などの外皮性能だけでなく、基礎断熱施工や空調設備も含む包括的な検討に基づく設計・施工が増えているのかなと、素直に嬉しく感じています。

前回の記事でもお伝えしましたように、私も前職のビルダー勤務時に「床下用エアコン」を採用していましたので(2016年度頃より)、その快適性は経験しています。

最近では、床下エアコンを特集記事で取り上げる住宅雑誌も出たりして目にする機会も多くなってきましたので、もしかしたら、これから始めてみたいという方もおられるかもしれません。

ただし!

やみくもに初めての新しい設計・施工に簡単に手を出しても、なかなか上手くいかないのが世の常です。

既に何十棟も床下エアコンの施工実績があるとか、会員向けに高性能住宅の技術啓発セミナーや勉強会を継続開催している各省エネ団体に属しているなどして技術的なノウハウの裏付けや施工経験がある場合はほぼ心配しませんが、見様見真似で手を出すと、かなりの確率で効果が出ないことが、各所で報告されています。

効果が出ないどころか、施主様から「暖かくならない」などのクレームを受けてから「どうしましょう」という事態になっていることも複数、見聞きしています。

そこで1つのご参考として、恒例の(笑)私のしくじり話もまじえて「床下用エアコン」採用物件の事例をお伝えします。

 
堤 太郎
一般社団法人 みんなの住宅研究所

一般社団法人 みんなの住宅研究所 代表理事/株式会社 M's構造設計所属。一級建築士、CASBEE戸建評価員、BISほか。1966年奈良県生まれ。1990年摂南大学工学部建築学科卒業。関西商圏のビルダーに27年勤務し、主に2x4工法(枠組壁工法)の戸建住宅設計に携わる。2013年にドイツのフライブルクをはじめとした各地の研究機関・企業等をツアー視察した後、ATC輸入住宅促進センター(大阪市)主催の省エネ住宅セミナーにて、企画のアドバイスやパネルディスカッションのコーディネーターとして複数参加。2018年にM’s構造設計に参加、「構造塾」講師や「省エネ塾」の主催、個別コンサルタント等を行っている。

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