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2021/02/05 08:08 - No.998


第14回 外皮について(6)


省エネのキホン
堤 太郎

2021/02/05 08:08 - No.998

 


さて、引き続き「外皮について」というテーマで、「省エネのキホン」的考察を進めたいと思います。今回は断熱材の検討について、お話します。

断熱材の性能を数字で比較するとは?

まずは、下の表をご覧ください。


第10回 外皮について(2)でもご紹介した、主な断熱材の特徴を並べたものです(「熱伝導率」の数値や各項目の評価については、他でご覧になる資料と多少異なるかもしれませんが、だいたい「このようなもの」というくらいでとらえていただけましたら幸いです)。

そして、この内容を踏まえてお聞きしたいことがあります。

いきなりで恐縮ですが、

1.高性能グラスウール:(熱伝導率0.038W/m・K)
2.硬質ウレタンフォーム:(吹付)(熱伝導率0.035W/m・K)
3.フェノールフォーム:(熱伝導率0.02W/m・K)

を断熱性能の高い順に並べると、どうなりますか?

おそらく全員が、「3,2,1」と回答されると思います。

「熱伝導率」とは各物質(ここでは断熱材)の熱の伝えやすさを数値で表したものであり(資料入手も容易)、その数値が小さいほど「熱を伝えにくい物質である」ということが言えますので、その順番で並べるのは容易です。

では少しだけ質問を変えて、実際に現場での使用も前提として、

1.高性能グラスウール:(熱伝導率0.038W/m・K)厚さ100mm
2.硬質ウレタンフォーム(吹付):(熱伝導率0.035W/m・K)厚さ80mm
3.フェノールフォーム:(熱伝導率0.02W/m・K)厚さ50mm

を断熱性能の高い順に、根拠となる数値と共に並べると、どうなりますか?

慣れた方なら電卓を片手に、簡単な計算ですぐに解答されると思いますが、日頃、こういう計算をしていなければ、意外とすぐに出てこないかもしれません。

 
堤 太郎
一般社団法人 みんなの住宅研究所

一般社団法人 みんなの住宅研究所 代表理事/株式会社 M's構造設計所属。一級建築士、CASBEE戸建評価員、BISほか。1966年奈良県生まれ。1990年摂南大学工学部建築学科卒業。関西商圏のビルダーに27年勤務し、主に2x4工法(枠組壁工法)の戸建住宅設計に携わる。2013年にドイツのフライブルクをはじめとした各地の研究機関・企業等をツアー視察した後、ATC輸入住宅促進センター(大阪市)主催の省エネ住宅セミナーにて、企画のアドバイスやパネルディスカッションのコーディネーターとして複数参加。2018年にM’s構造設計に参加、「構造塾」講師や「省エネ塾」の主催、個別コンサルタント等を行っている。

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