「あおり」のテクニックvol.3では、ようやくプロカメラマンの最も基本的な撮影テクニックについて書いてきました。何度も書きますが、広角レンズ一本で勝負しているようなプロでは、正直いって物足りなくなるはずです。そして、トリミングもある意味ではプロカメラマンの技量の一つと書きました。しかし、じつはvol.3で書いてきた、広角レンズとトリミングについては、プロカメラマンであれば、さらに高度なカメラ機材とテクニックを持っています。写そうとする画像は、絞りとレンズを通って、画像の受像部に届きます。これも既に説明してきたことです。この時に、良いレンズであれば投影する画像の範囲は、受像部以上に充分広い範囲まであります。そうであれば、その画像範囲の中で構図として良いところを自由に切り取れば良いのです。つまり、撮影時にトリミングをするようなものです。昔のアナログのカメラでは、じつは受像部であるフィルムを設置する乾板面を上下左右に移動させて撮影していました。この撮影術を「あおり」といいます。通常の撮影では、レンズの光軸は常に写真の中央にあります。レンズを水平、平行にして撮った、一点透視図的なビジュアルなら、消失点も必ず画像の中央にあります。しかし、あおって撮った写真では、広い画像範囲の中から受像部分をずらして撮影しているので、この消失点が画像の中心ではなくなります。このことに気づけば「あおり」のテクニックを使った写真であるか否かということが誰でも見極めることができるようになります。この「あおり」のテクニックによって、ビジュアルの構図の可能性は大きく変わります。今後のインスタ・テクニックでも中心となる大事なポイントです。デジタルカメラのシフトところが、時代はフィルムを使ったアナログカメラから、デジタ ..
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