レポートの2回目は(認定)長期優良住宅増改築にフォーカスを当てる。改修での取得事例は全国的に少なく、再販となるとほとんど例がない。どのような考えをもとに取り組んだのだろうか。このプロジェクトでは、(認定)長期優良住宅増改築を取得し、長期優良住宅化リフォーム推進事業の補助金を利用している。今回はこれらの取り組みについて見ていきたい。同社では、もともと「フラット35リノベ」に適合した改修設計の基準を設けていたが、改修物件で(認定)長期優良住宅増改築の申請を行ったのはこのプロジェクトがはじめて。長期優良住宅化リフォーム推進事業の補助金利用を考えていたため、ちょうどよい機会だと考えて取り組むことになった。今回に関しては、(認定)長期優良住宅増改築の申請作業の8~9割は自社で行い、内容のチェックと提出を協力事務所に依頼した。すべて外注化することも可能だが、技術水準や(認定)長期優良住宅増改築における工事監理の内容を理解すること、そして書類作成業務の煩雑さを知っておく必要があると考え、上述のかたちを取った。「取り組んでみて理解力も高まったのでよい経験になった」と設計担当の岡本和久氏(注)は振り返る。設計に際しては、スケルトン状態にするので、(認定)長期優良住宅増改築の規準にすり合わせることはさほど難しくない。基礎や耐力壁を補強し、土壌への薬剤散布などのシロアリ対策を実施する。温熱環境も計算で適切な仕様を求めていく。「この地域におけるBELS ☆☆☆☆☆の取得だと付加断熱までは不要で、窓も樹脂フレーム+Low-E複層ガラスで問題ない」と岡本氏は説明する。富山市内に建つ「きときとプロジェクト」の対象となる建物。既存の外観は一般的な木造住宅先にリノベーションした建物。「きときとプロジェクト」の対 ..
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